今では、「花見」といえばサクラを思い浮かべますが、昔は、花といえば「梅」だったんです。
どのくらい昔?
実は、うーんと昔。奈良時代の事です。
奈良時代は、大陸の影響がとても大きかった日本です。
遣唐使を通して、いろんな文化が伝わってきたのでした。
梅の花は、あのふくよかな香りと共に、日本でも受け入れられ、当時の貴族たちに愛されたのでした。
自分たちの屋敷の庭園には、こぞって梅を植えたとされます。
では、サクラは?というと
これも古来より、大切な存在でした。
というのは、「サ」というのは、「田の神さま」のこと。
「クラ」というのは、磐座(いわくら)などにみられるように、神さまの座る場所を表す言葉です。
サクラは、「田の神さまの座る場所」
いわゆる「依り代(よりしろ)」とされたのです。
だから、サクラが咲くというのは、山から神さまが下りてきた証。
田植えの時期を教えてくれる、大事な花だったのです。
つまり、梅は観賞する花。
サクラは、祀る花。
ところが、平安時代になって、遣唐使が廃止されると、この位置づけにも変化が出てきます。
そして、江戸時代になると、サクラの花見は庶民の楽しみになっていきます。
この続きは、「1月の彩り香のおけいこ」でお話ししますね。
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