秋になると着たくなる色は?
ここ最近、急に寒くなってきましたね。
夕方、辺りが暗くなるのもだんだん早くなってきて、なんとなく気ぜわしい気分になります。
あたりの景色が秋色に染まるよりも早く、街行く人の服装が、秋色へと変化していきます。
『秋色』と聞いて、思い浮かぶ色はどんな色ですか?
ボルドー?
ダークグリーン?
からし色?
この季節、こういった落ち着いた色が、なんとなく「しっくりくる」のには、訳があります。
というのは、四季を持つ国に住む私たちの、色彩心理が作用しているからなのです。
植物の自然のサイクルを考えてみると
タネから芽が出たばかりの植物は、グングン伸びて、
やがて葉を茂らせ、花が咲き、
実が成ったあと、種となり
また次の芽を出す準備をします。
タネは、最終的には必ず、土に戻らなければ、次の準備ができないのです。
季節でいうなら、冬に、土の中で来るべき次のサイクルの準備をしています。
一方、私たちの持つ『落ち着く』という感情は、「落ちて着く」。
いわゆる、地に足がついた状態が心地よいという心理状態。
冬を迎える前の今の季節に、足が地から離れた状態では、次に備えられない・・・
といった感情が、明度の低い色、いわゆる『少し重い感じの色』に惹かれる理由ではないでしょうか?
エネルギーが満たされ、円熟したイメージ。
格調と気品。
そういったものを感じさせる色が、秋にはふさわしいと、無意識のうちに感じているのかもしれませんね。
上の図は同じ彩度の色の明度を変化させたグラデーション。
右端が明度100%です。
秋は、30%~50%あたりの色に惹かれると思いませんか?
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