「色の心理学」を中心に、五感を磨くメニューをご用意しているカラースクールです。
場所は、交通の便のよい京都の中心街。遠方の方には、オンライン授業のご用意もあります。
色彩心理カウンセリング協会 京都校も兼任。協会オリジナルのアイテムを使った講座もご受講いただけます。
色とお香を組み合わせた『彩り香®』の、香楽師養成講座・Zoom体験も、ここでしか受けられないオリジナルメニューです。

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  1. 最終話『わすれな菫』
 

最終話『わすれな菫』

2021/12/01
未曽有の混乱の中で明けた2021年でしたが、みなさんにとっては、どんな年だったでしょう?
そして、来年は、どんな年にしたいですか?

まずは、お知らせからです。
◆年末年始のお休みについて
12月29日~1月6日 年末年始の休暇
年明け、8日は、彩り香のおけいこはじまりです。
TCカラーセラピスト講座は、1/11の十字屋MOMOテラスが最初、
色彩心理カウンセリングのはじまりは、1/14の3級講座からです。


さて、今年の「虹いろのお話し」は、新潟県十日町市の織商さんが、過去に制定された『季の色』をテーマにお届けしてきました。
最終月の12月は『勿忘菫(わすれなすみれ)』です。

『勿忘』という字を見ると、『勿忘草(わすれなぐさ)』しか思い浮かびませんでした。
『勿』は、訓読みで「なかれ」と読みます。
『勿忘』は、忘れることなかれ・・・。

勿忘草のものがたり(ウィキペディアより抜粋)
「昔、騎士ルドルフは、ドナウの岸辺に咲くこの花を、恋人ベルタのために摘もうと岸を降りたが、誤って川の流れに飲まれてしまう。
ルドルフは最後の力を尽くして花を岸に投げ、„Vergiss-mein-nicht!“(僕を忘れないで)という言葉を残して死んだ。
残されたベルタはルドルフの墓にその花を供え、彼の最期の言葉を花の名にした。」
という中世ドイツの悲恋伝説があるそうです。
ドイツ語 Vergissmeinnicht ➡英語 forget-me-not ➡日本語「勿忘草」「忘れな草」

ということは、勿忘菫というのは「菫をわすれないで!」てこと?
何故?

菫はといえば春の花。
3~5月には、可愛らしくて濃い青紫の花を咲かせる多年草です。
その愛らしい姿は、平地や山間部の道端でよく見かけます。
そして、都会においては、コンクリートの割れ目からでも芽を出し、花を咲かせる力強さも見せてくれます。


昆虫が花粉を運び、実を結ぶことで子孫を残していきますが、それだけではないのが、スミレのすごい所!
自らも結実して、熟すとさやが弾け、中の種子を遠くに飛ばすというのです。
しかも、その実は甘い殻でコーティングしてあるので、蟻が好んでさらに遠くに運んでいくというおまけ付き!

ひとつの手段だけでなく、2重3重の備えを施し、自分自身を余すところなく次に伝える努力をしているように感じます。

そこには、自身でさえもまだ知らない『可能性』を信じる気持ちがあるのかもしれません。
『勿』という字は、音読みでは『モツ』と読みます。
モッタイナイ(勿体ない)は恐れ多い。
モチロン(勿論)は、言うまでもなく、と言った意味。
  
「自分にはできない」
「自分には無理だ」
と自らの可能性にフタをする前に、まだできることがあるんじゃないの?ということを問いかけてみては?というメッセージがあるのかもしれませんね。
 
だとしたら、この勿忘菫(わすれなすみれ)という色は、
冬の寒さに耐えながら、来るべき春に供えて、地中でしっかりと養分を蓄えている根っこの色かもしれません。
『何事も基礎が大事』
一年の締めくくりの色が、この色なのは、そんな意味があるのではないでしょうか?

勿忘菫(わすれなすみれ)はこんな色↓↓↓



さて、虹いろのお話し2021は、いかがだったでしょうか?
来年は、『色は世界の共通語』といったテーマにしてみようと思います。
世界に共通する色への思い、認識の違い、表現方法などお伝えしていきます。
2022年は、全てクローズ(メルマガ読者限定)でお届けします。
引き続き、よろしくお願いいたします。

激動の2021年も、余すところ1か月。
どうぞ、健やかに新しい年をお迎えください。

カラースクール TAA
藤田 たかえ
http://taa-color.com